News Release

2026.01.07

お役立ち情報

実際の内覧~契約編|失敗しないオフィス移転 完全ガイド③

実際の内覧~契約編|失敗しないオフィス移転 完全ガイド③

前回の失敗しない為の完全ガイド②にて物件の選定方法を解説しました。

今回はいよいよ、実際の内覧から契約までのステップに進みます。内覧で最も重要なのは、「現地で自分の目で確認すること」です。
気になった点や疑問点を曖昧なままにせず、その場で営業担当に確認することが、後悔しない移転につながります。

また、営業担当に「この物件の良い点・注意すべき点」をあえて聞いてみるのも有効です。
多くのビルを見てきた営業だからこそ、実際に使い始めてから分かるメリット・デメリットを教えてもらえるケースも少なくありません。

本記事では、内覧時に確認すべき実務ポイントから契約までの注意点を分かりやすく解説します。

 

内覧時にチェックしておくべき実務ポイント

レイアウト

  • 立地・建物グレード
    オフィス選定では、従業員が無理なく通勤できる立地かどうかが重要な判断ポイントとなります。
    最寄り駅が変わる場合、通勤時間だけでなく交通費が大幅に増加する可能性もあるため、事前にシミュレーションしておきましょう。また、立地や建物グレードは採用活動にも影響します。
    求職者にとって魅力的なエリアやビルであるかどうか、企業イメージの向上につながるかも確認しておくことが大切です。他拠点との行き来や取引先訪問、遠方への出張が多い企業の場合は、新幹線駅や空港までのアクセス導線も併せて確認しておくと安心です。
    さらに、建物の外観やエントランスの印象が自社のブランドイメージと合致しているかも重要なポイントです。大型ビルの場合は、同業他社がどの程度入居しているかを確認しておくことも、判断材料の一つとなるでしょう。
  • コスト
    賃料だけでなく、共益費にどのような費用が含まれているかを必ず確認しましょう。
    物件によっては「共益費込み賃料」として設定されている場合もありますが、清掃費・空調費・管理費などの内訳はビルごとに異なります。また、共益費以外に発生する費用についても注意が必要です。
    水道光熱費、セキュリティ費用、カードキー追加費用など、別途テナント負担となるコストの有無を事前に把握しておくことで、想定外のランニングコストを防ぐことができます。
  • 想定人数が収まるか
    現在オフィスを利用する従業員数だけでなく、今後の採用計画も含めた人数で検討することが重要です。
    人数が増えれば、デスクだけでなくロッカーや収納スペースも必要になります。将来的な増員を見据えて、余裕を持ったレイアウトが可能か確認しましょう。
  • 会議室配置の可否
    会議室のつくり方は、コストに直結するポイントです。
    社内には少人数用の打ち合わせスペースのみ設け、大人数の会議はビル内の貸会議室を利用するなど、柔軟な運用をしている企業も増えています
    自社の会議頻度や人数に合わせた配置が可能かを検討しましょう。
  • オフィス機器・家具の配置
    コピー機や収納棚は、従業員が日常的に使いやすい動線に配置することが重要です。
    一方で、ロッカーやコートハンガーなどは端にまとめても支障がない場合が多いでしょう。
    来客用のお茶出しスペース、コーヒーメーカーやウォーターサーバーの設置場所なども含め、実際の業務を想定して確認することがポイントです

設備・環境面の確認

  • 電源・配線
    フリーアドレスを採用する場合は、デスク周りの電源確保が必須です。
    OAフロアであれば配線を床下に隠せますが、タイルカーペットの場合は配線が露出するケースもあります。
    見た目や安全面も含めて、配線方法を事前に確認しましょう。
  • 設備面
    毎日通勤する従業員にとって、設備の快適さは重要な要素です。
    エレベーターの台数が少ないと、待ち時間が長くなりストレスにつながります。
    また、ハイグレードなビルでは、食堂や中間フロアにコンビニが併設されているケースもあり、利便性に大きく影響します。
  • 周辺環境
    オフィス周辺の環境も、働きやすさを左右します。
    昼食を取れる店舗やコンビニが近くにあるか、官公庁や銀行、郵便局、取引先へのアクセスは良好かなど、実際に働く従業員の目線で確認することが大切です
  • 管理体制
    防犯システムを事前に確認しましょう。24時間常駐警備なのか、セキュリティカードによる機械警備なのかによっては選ぶ物件が変わってきます。また、早朝や深夜、休日出勤の場合のセキュリティを確認ください。物件によっては正面入口が閉まっていることもあります。

 

内覧は、資料や図面だけでは分からない「実際に働くイメージ」を具体化する重要な工程です。
レイアウトのしやすさや設備の使い勝手、周辺環境まで自分の目で確認し、疑問点はその場で解消しておくことで、移転後のミスマッチを防ぐことができます。

特に初めてのオフィス移転では、見落としがちなポイントも多いため、営業担当の知見をうまく活用することが成功の近道です。

 

オフィス契約までの流れ

申込から契約締結までの一般的な流れ

  1. 申込書提出
    ビルオーナーに対し企業情報と希望条件を記載し提出します。
  2. 条件交渉
    契約に進むうえで条件交渉を行います。仲介業者が入る事でスムーズに進みます。
  3. 重要事項の説明
    賃貸借契約が成立するまでに宅地建物取引士から重要事項(建物・設備・契約の内容・賃貸条件・契約の更新、解除など)について記載された書面の説明を行います。
    不明点や疑問点は遠慮せずに質問してください。
  4. 敷金(保証金)の支払い
    契約締結日までに、敷金(保証金)を貸主に対し預け入れます。
    ※貸主の承諾があれば、契約締結後に預け入れるケースもあります。
  5. 賃貸借契約締結
    重要事項の説明を受けた後に契約書の捺印を行います。
    契約時には下記の書類が必要になります。
  • 会社の登記簿謄本
  • 会社の印鑑証明
  • 連帯保証人の住民票 印鑑証明書 免許証のコピー など

※公的な証明書に関しては取得から3か月以内のもの

契約スケジュールで注意すべき点

  • 現オフィス解約との兼ね合い
    通常解約予告は6か月前に行います。また原状回復も必要ですので引越しのタイミングを逆算し移転先の内装工事のスケジュールを立てましょう。
  • 内装工事スケジュール
    6か月前:移転準備 レイアウトの作成 各種見積
    4カ月前:電話回線の移設確認 OA機器の移設確認 リース会社への連絡
    2か月前:移転案内状の作成 社内印刷物の作成
    1か月前:通勤定期の見直し 取引業者への連絡 各種関係官庁への届け出

スケジュールを事前に把握しスムーズに動けるよう契約時に確認しましょう。

 

契約時に見落としがちな注意点

解約予告・原状回復条項

  • 将来の移転リスク
    オフィス契約時には、将来的な移転や退去を見据えて原状回復の範囲を事前に確認しておくことが重要です。
    原状回復の内容はビルごとに異なり、想定以上の費用が発生するケースも少なくありません。
    電話番号が変わってしまうなども事前に確認する事が大切です。始めての移転の場合、創業者が思い入れのある電話番号を使っている場合もあります。
  • 原状回復範囲の確認
    原状回復をどこまで行うのかを必ず確認しましょう。入居時の状態に戻すのか、スケルトン(コンクリートむき出しの状態)まで戻すのか、など退去時の費用は大きく変わります。一部残置が認めらる場合があるのかも重要です。場合によっては次回移転時に居抜きで退去出来る場合もありますので仲介業者に確認する事をおすすめ致します。
    内装工事時に追加工事を行っている場合もありますので、床・天井・壁・空調・電気設備の復旧範囲も確認しましょう。

更新条件・中途解約条件

  • 更新料

オフィスビルによっては、契約更新時に更新料が発生するケースがあります。
特に、契約期間が2年・3年と区切られている物件では、更新のタイミングで賃料の1か月分相当などの更新料を求められることもあります。
✔更新料の有無
✔更新料が発生する場合の金額
✔更新時、賃料改定の可能性の有無
✔自動更新か、都度契約更新なのかどうか

  • 解約制限
    オフィス契約では、契約期間中の中途解約に制限が設けられている場合があります。
    例えば、入居後すぐに移転が必要になった場合、違約金や残期間分の賃料支払いを求められるケースもあります。
    ✔解約不可期間はあるか

✔中途解約が可能な場合、違約金の有無と金額

✔解約予告期間の確認

✔解約可能時期が指定されているかどうか(更新時のみなど)

事業成長や人員増減により、想定より早く移転が必要になることも珍しくありません。
将来の移転リスクを見据え、柔軟な解約条件かどうかを事前に確認しておくことで、予期せぬコスト負担を避けることができます。

まとめ

今回は、「失敗しないための完全ガイド③」として、実際の内覧時に確認すべき実務ポイントから、契約までの流れ、見落としがちな注意点について解説しました。
内覧は、図面や資料だけでは分からない「実際に働くイメージ」を具体化できる重要な工程です。レイアウトのしやすさや設備の使い勝手、周辺環境まで自分の目で確認し、その場で疑問点を解消しておくことが、移転後のミスマッチを防ぐ大きなポイントとなります。

また、契約に進む際には、賃料や立地といった分かりやすい条件だけでなく、解約予告・原状回復範囲・更新料・中途解約条件など、将来の移転リスクに直結する条項まで丁寧に確認することが重要です。
これらを事前に把握しておくことで、想定外のコストやスケジュールトラブルを回避し、安心して長期的なオフィス運用が可能になります。

初めてのオフィス移転では、すべてを自社だけで判断するのは難しい場面も多くあります。
内覧時のチェックポイント整理から契約条件の確認・交渉まで、専門知識を持つ営業担当や仲介会社の知見をうまく活用することが、失敗しない移転への近道といえるでしょう。

次回はレイアウトの決定~引越しにやるべきことまでを詳しく解説します。
オフィス移転をスムーズに完了させるための実務的なポイントをまとめてご紹介しますので、ぜひあわせてご覧ください。

執筆者

W.M

図面が好きで2011年ビズライフエージェントに入社。ハイグレード賃貸オフィスからセットアップや居抜きオフィスまでこんな特集あったらいいな、を発信していきます。ご興味のある方はぜひお気軽にお問合せください。